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中華人民共和国国務院令
第847号
「中華人民共和国監査法実施条例」は、2026年8月31日の国務院第95回常務会議において改正・可決され、ここに公布する。2026年12月1日より施行する。
総理 李強
2026年9月19日
中華人民共和国監査法実施条例
(1997年10月21日、中華人民共和国国務院令第231号により公布 2010年2月11日、中華人民共和国国務院令第571号により第一次改正 2026年9月19日、中華人民共和国国務院令第847号により第二次改正)
第一章 総 則
第一条 「中華人民共和国監査法」(以下「監査法」という)の規定に基づき、本条例を制定する。
第二条 監査業務は、中国共産党の指導を堅持し、党の路線・方針・政策及び党中央の決定・配置を全面的に貫徹・実施しなければならない。
第三条 監査法において「監査」とは、監査機関が法律に基づき、被監査組織の会計証憑、会計帳簿、財務会計報告、及びその他の財政収支・財務収支に関連する資料や資産を独立して検査し、財政収支・財務収支の真実性、合法性及び効率性を監督する行為をいう。
監査法において「被監査組織」とは、法律に基づき監査機関の監査監督を受けるべき組織をいう。
第四条 監査法において「財政収支」とは、「中華人民共和国予算法」及び国家のその他の関連規定に基づき、各級政府の予算に組み入れられるべき各収入及び支出をいう。
第五条 監査法において「財務収支」とは、国有の金融機関、企業・事業組織、及び法に基づき監査機関の監査監督を受けるべきその他の組織が、国家の統一された財務会計制度の規定に従い、会計処理を行うべき各収入及び支出をいう。
第六条 監査機関は、監査法及び本条例、ならびにその他の関連法律・法規の規定に基づく職責、権限及び手続に従い、監査監督を行う。
監査機関は、財政収支及び財務収支に関する法律・法規、ならびに国家の関連政策、基準、プロジェクト目標等の規定に基づき監査評価を行い、被監査組織による国家の規定に違反する財政収支及び財務収支の行為に対し、法定の職権の範囲内で処理及び処罰の決定を行う。
第七条 監査機関は、監査監督を実施するにあたり、紀律検査・監察監督、巡視・巡察監督、組織・人事監督、人民代表大会による監督、民主的監督、行政監督、司法監督、財務・会計監督、統計監督、出資者による監督等、各種の監督との連携・協力を強化し、情報共有、手がかりの引き継ぎ、措置の連携、成果の共有に関する業務メカニズムを整備しなければならない。
第八条 国は監査の情報化を推進し、ビッグデータ等の現代的な情報技術手段の活用を奨励し、監査監督の質と効率を向上させる。
第九条 いかなる団体または個人も、被監査組織による国家の規定に違反する財政収支・財務収支の行為について、監査機関に通報する権利を有する。監査機関は通報を受けた場合、法に基づき速やかに処理しなければならない。
第二章 監査機関及び監査職員
第十条 監査署は、国務院総理の指導の下、全国の監査業務を主管し、監査法及び国務院が定める職責を履行する。
地方の各級監査機関は、当該級人民政府の行政首長及び上級監査機関の指導の下、当該行政区域の監査業務を担当し、法律、法規及び当該級人民政府が定める職責を履行する。
第十一条 省・自治区人民政府に派遣機関が設置されている場合、当該派遣機関の監査機関は、派遣機関及び省・自治区人民政府の監査機関に対して責任を負い、業務を報告するものとし、監査業務は省・自治区人民政府の監査機関の指導を主とする。
第十二条 監査機関の派遣機関は、法律、法規及び監査機関の規定に基づき、監査機関の授権範囲内で監査業務を実施し、他の行政機関、社会団体及び個人からの干渉を受けない。
第十三条 監査機関が年度経費予算案を編成する際の根拠は、主に以下のものを含む。
(一)法律、法規
(二)当該級人民政府の決定及び要求
(三)監査機関の年度監査業務計画
(四)定員・定額基準
(五)前年度の経費予算執行状況及び当年度の変動要因
第十四条 監査職員は、監査専門技術資格制度を適用し、その詳細は国の関連規定に従って実施する。
監査機関は、業務の必要性に基づき、監査事項に関連する専門知識を有する者を招聘して監査業務に参加させることができる。招聘された者が監査業務に参加する際は、監査業務に関する国の規定を遵守しなければならない。
第十五条 監査担当者が監査事項を処理するにあたり、次のいずれかの状況に該当する場合は、回避を申請しなければならない。また、被監査組織も監査担当者の回避を申請する権利を有する。
(一)被監査組織の責任者または関係主管者と、配偶者関係、直系血族関係、三親等以内の傍系血族関係、または近親姻族関係にある場合
(二)被監査組織または監査事項と経済的利害関係がある場合
(三)被監査機関、監査事項、被監査機関の責任者または関係する管理職とその他の利害関係があり、公務の公正な執行に影響を及ぼすおそれがある場合。
監査担当者の回避については、監査機関の責任者が決定する。監査機関の責任者が監査事項を処理する際の回避については、同級の人民政府または上位の監査機関の責任者が決定する。
第十六条 監査機関は、監査事項に関する探索や干渉行為について、登録・報告制度を実施する。監査担当者が監査事項に関する探索や干渉行為に遭遇した場合は、規定に従って登録・報告を行わなければならない。具体的な方法は、監査署が定める。
第十七条 地方の各級監査機関の正職及び副職の責任者の任免については、あらかじめ上級監査機関の意見を聴取しなければならない。
第十八条 監査機関の責任者は、在任期間中に次のいずれかの事由に該当しない限り、恣意的に更迭してはならない。
(一)犯罪により刑事責任を問われた場合
(二)重大な違法行為または職務怠慢により処分を受け、引き続き監査機関の責任者を務めることが不適当となった場合
(三)健康上の理由により1年以上職務を遂行できない場合
(四)国家が定めるその他の就任条件を満たさない場合
第三章 監査機関の職責
第十九条 監査機関は、同級の人民政府財政部門が具体的に組織する同級の予算執行状況及び作成した決算案、同級の予算収入徴収部門及び組織による予算収入の徴収状況、同級の人民政府財政部門と直接予算納付・交付関係にある部門・組織の予算執行状況及び決算、下級人民政府の予算執行状況及び決算、並びにその他の財政収支状況について、法に基づき監査監督を行う。当該級人民政府の承認を得て、監査機関は、その他財政資金を取得する組織及びプロジェクトが、財政資金の受領・運用において真実性、合法性及び効率性を有しているかについて、法に基づき監査監督を行う。
第二十条 監査機関が当該級の予算収入及び支出の執行状況、決算案、ならびにその他の財政収支状況に対して行う監査監督の内容には、以下のものが含まれる。
(一)財政部門が、当該級人民代表大会の承認を受けた当該級予算に基づき、当該級の各部門(直属機関を含む)に対して予算を承認した状況、当該級予算の執行状況及び作成された決算案の具体的な組織状況、当該級予算執行中の調整状況及び予算収支の変動状況
(二)予算収入徴収部門及び機関が、法律、行政法規の規定及び国家のその他の関連規定に従って予算収入を徴収した状況
(三)財政部門が、承認された年度予算及び資金使用計画に基づき、予算資金の配分・支払を行った状況、ならびに予算回転資金及び予算安定調整基金の使用状況
(四)財政部門が、法律・行政法規の規定及び財政管理体制に基づき、政府間財政移転支払資金の配分・管理を行った状況、上級政府から当該級政府への、及び当該級政府から下級政府への税収還付の状況、ならびに決済・繰越の処理状況
(五)財政部門による政府債務の借入、支出及び償還の状況
(六)国庫による、国の関連規定に基づく予算収入の収受、配分、留保・振替、返還の状況、及び予算支出資金の交付状況
(七)当該級各部門(直属機関を含む)の年度予算執行状況及び決算
(八)国の関連規定に基づき特別管理が実施されている予算資金の収支状況
(九)政府総合財務報告書及び部門別財務報告書
(十)法律・法規で規定される、予算執行、決算及びその他の財政収支に関連するその他の状況
第二十一条 監査法第十九条にいう監査結果報告書には、以下の内容を含めなければならない。
(一)当該級の予算執行、決算案及びその他の財政収支、ならびに国有資源、国有資産の管理・使用に関する基本状況
(二)当該級の予算執行、決算案及びその他の財政収支、ならびに国有資源、国有資産の管理・使用状況について、監査機関が行った監査評価
(三)当該級の予算執行、決算案及びその他の財政収支、ならびに国有資源・国有資産の管理・使用において存在する問題点及び監査機関が法に基づき講じた措置
(四)当該級の予算執行、決算案及びその他の財政収支、ならびに国有資源・国有資産の管理・使用業務の改善について、監査機関が提出した提言
(五)当該級の人民政府が報告を求めたその他の状況
第二十二条 監査署は、中央銀行及びその支店が職務を遂行する過程で生じた各種の財務収支について、法に基づき監査監督を行う。
監査署が国務院総理に提出する監査結果報告書には、中央銀行の財務収支に関する監査状況を含めなければならない。
第二十三条 監査法第二十二条にいう、国有資本が支配的地位または主導的地位を占める企業・金融機関には、以下のものが含まれる。
(一)国有資本が企業・金融機関の資本(株式資本)総額に占める割合が50%を超えるもの
(二)国有資本が企業・金融機関の資本(株式資本)総額に占める割合が50%以下であるが、国有資本投資主体が実質的な支配権を有するもの
第二十四条 監査法第二十三条にいう政府投資及び政府投資を主とする建設プロジェクトには、次のものが含まれる。
(一)予算で計上された資金を全額使用するもの
(二)予算で計上された資金を全額使用していないが、予算で計上された資金がプロジェクトの総投資額に占める割合が50%を超えるもの、又は50%以下であるが、政府がプロジェクトの建設・運営について実質的な支配権を有するもの。
監査機関は、前項に規定する建設プロジェクトの総予算または概算の執行状況、年度予算の執行状況及び年度決算、工事決算及び竣工決算について、法に基づき監査監督を行う。前項に規定する建設プロジェクトの監査を行う際、関連する設計、施工、供給等の事業者が建設プロジェクト資金を取得した際の真実性及び合法性について調査を行うことができる。
第二十五条 監査法第二十三条にいう「国家の利益及び公共の利益に関わるその他の重大な公共工事プロジェクト」には、以下のものが含まれる。
(一)政府部門が管理する、または政府から委託を受けて管理される公共資金を全額または主に使用する重大な公共工事プロジェクト
(二)政府が国有資源、国有資産を活用し、社会資本と提携して実施する重大な公共工事プロジェクト
(三)国有企業、国有金融機関、及び国有資本が支配的地位または主導的地位を占める企業・金融機関が投資する重大な公共工事プロジェクト
(四)その他、国家の利益及び公共の利益に関わるインフラ、公益事業等の分野における重大な公共工事プロジェクト
第二十六条 監査法第二十四条に規定する社会保険基金、全国社会保障基金とは、「中華人民共和国社会保険法」に規定される社会保険基金、全国社会保障基金を指す。また、社会寄付資金とは、国内外からの金銭、有価証券、現物等、あらゆる形態の寄付を含む。
第二十七条 監査法第二十五条にいう国際機関及び外国政府による援助・融資プロジェクトには、以下のものが含まれる。
(一)国際機関、外国政府及びその機関が、中国政府及びその機関に対して提供する融資プロジェクト
(二)国際機関、外国政府及びその機関が、中国政府及びその機関の保証を受けて、中国の企業・事業組織及びその他の組織に対して提供する融資プロジェクト
(三)国際機関、外国政府及びその機関が、中国政府及びその機関に対して提供する援助及び無償資金援助プロジェクト
(四)国際機関、外国政府及びその機関が、中国政府から委託を受けて関連基金・資金を管理する組織に対して提供する援助及び無償資金援助プロジェクト
(五)国際機関、外国政府及びその機関が提供するその他の援助・融資プロジェクト
第二十八条 監査機関は、監査法及び本条例に規定される監査手続、方法、ならびに国家のその他の関連規定に基づき、予算管理、あるいは国有資源・国有資産の管理・使用等、国家の財政収支に関連する特定の事項について、関係する地方、部門、機関に対し、特別監査調査を行う権限を有する。
第二十九条 監査機関は、被監査組織の財政・財務上の所属関係に基づき、監査管轄範囲を定める。財政・財務上の所属関係に基づき監査管轄範囲を定めることができない場合は、国有資源、国有資産の監督管理関係に基づき、監査管轄範囲を定める。
二つ以上の国有資本投資主体が投資する金融機関、企業・事業組織及び建設プロジェクトについては、主要な投資主体に対して監査管轄権を有する監査機関が監査監督を行う。
第三十条 各級の監査機関は、確定された監査管轄範囲に従って監査監督を行わなければならない。
第三十一条 被監査組織の内部監査業務は、監査機関の業務指導及び監督を受けなければならない。
被監査組織は、内部監査業務の必要性に基づき、法に基づき設立された内部監査自律組織に参加することができる。監査機関は、内部監査自律組織を通じて、内部監査業務に対する業務指導及び監督を強化することができる。
第三十二条 監査機関が監査又は特別監査調査を行う際、社会監査機関が作成した関連監査報告書について検証を行う権限を有する。
監査機関は社会監査機関が作成した関連監査報告書を検証した際、当該社会監査機関に法律、法規又は職業基準に違反する状況等が存在することを発見した場合は、関係主管機関に移送し、法に基づき責任を追及させなければならない。
第四章 監査機関の権限
第三十三条 被監査組織は、監査法第三十四条の規定に基づき、監査機関の要求に従い、財務・会計資料、ならびに財政収支・財務収支に関連する業務、管理等の資料(電子データ及び関連文書を含む)を提供しなければならない。被監査組織の責任者は、当該組織が提供する資料の適時性、真実性及び完全性について責任を負い、書面による確約を行わなければならない。
第三十四条 各級の財政、税務及びその他の部門(直属機関を含む)は、当該級の監査機関に対し、以下の資料を提出しなければならない。
(一)当該級人民代表大会が承認した当該級の予算、及び当該級人民政府の財政部門が当該級の各部門(直属機関を含む)に承認した予算、予算収入徴収部門及び機関の年度収入見込み目標、ならびに当該級の各部門(直属機関を含む)が所属各機関に承認した予算
(二)当該級の予算収支の執行状況、予算収入徴収部門及び組織の収入見込み目標の達成状況に関する月次報告・年次報告、ならびに決算状況
(三)財政・税務業務に関する総合的な統計年次報告、状況概要報告、ならびに財政、予算、国有資源、国有資産、税務、財務及び会計等の規則・制度
(四)当該級の各部門(直属機関を含む)が取りまとめて作成した当該部門の決算草案
第三十五条 監査機関が監査法第三十七条の規定に基づき、被監査組織の金融機関における口座を照会する場合、県級以上の人民政府の監査機関の責任者が「組織口座照会協力通知書」を発行しなければならない。その他の組織または個人の金融機関における、監査事項に関連する預金を照会する場合、県級以上の人民政府の監査機関の主要責任者が「組織・個人預金照会協力通知書」を発行しなければならない。照会に際しては、監査担当者は2名以上で臨み、職務証及び照会協力通知書を提示しなければならない。
関係金融機関はこれに協力し、速やかに証明資料を提供するとともに、関連する状況を漏洩してはならない。監査機関及び監査担当者は、守秘義務を負う。
第三十六条 監査法第三十八条にいう「国家の規定に違反して取得した資産」には、以下のものが含まれる。
(一)虚偽の申告により詐取した財政交付金、現物及び金融機関からの融資
(二)国家の規定に違反して、国家の補助金、助成金、利子補助、無利子融資、減税、免税、還付税等の優遇措置を受けて取得した資産
(三)国家の規定に違反して他者から受け取った金銭、有価証券、現物
(四)国家の規定に違反して国有資産を処分することにより取得した収益
(五)国家の規定に違反して取得したその他の資産
第三十七条 監査機関が監査法第三十八条の規定に基づき、被監査組織の関連資料及び国家の規定に違反して取得された資産を封印する場合、県級以上の人民政府の監査機関の責任者が発行した封印通知書を提示し、かつ、法に基づき監査事項に関連する証明資料を収集するか、またはその他の措置を講じた後に封印を解除しなければならない。封鎖の期間は7日以内とする。特別な事情により延長が必要な場合は、県級以上の人民政府の監査機関の責任者の承認を得て、適宜延長することができるが、延長期間は7日を超えてはならない。
封印された資料・資産については、監査機関が被監査機関に保管を指定することができ、被監査機関はこれを毀損したり、無断で移転したりしてはならない。
第三十八条 監査機関は、監査法第四十条の規定に基づき、関連する監査事項について、政府の関連部門に通報するか、または被監査組織に対する監査・特別監査調査の結果を社会に公表することができる。
監査機関は、関連する主管機関と協議した上で、社会に公表する監査・特別監査調査の結果に併せて、社会監査機関による関連監査報告書の検証結果を公表することができる。
監査機関が上場企業に対する監査及び特別監査調査の結果を社会に公表しようとする場合は、公表予定日の5日前までに、その内容を当該上場企業に通知しなければならない。
第三十九条 監査機関が監査法第四十一条の規定に基づき、関係機関に協力を要請する場合は、協力が必要な事項及び関連する業務上の要件を明確にしなければならない。関係機関は、監査機関の要請に従い、法に基づき、関連措置の実施、関連資料の提供及び専門技術的支援を行い、監査業務の遂行に協力しなければならず、関連する状況を漏洩してはならない。
第五章 監査手続
第四十条 監査機関は、法律、法規及び国家のその他の関連規定に基づき、当該級人民政府及び上級監査機関の要求に従い、年度監査業務の重点を定め、年度監査計画を作成し、規定の手続に従って承認を受けなければならない。
監査機関が年度監査計画において、国有資本が支配的地位または主導的地位を占める企業・金融機関に対する監査を実施することを定めた場合、その決定の日から7日以内に、年度監査計画に組み入れられた企業・金融機関にその旨を通知しなければならない。
第四十一条 監査機関は、年度監査計画に基づき、監査チームを編成し、被監査機関の関連状況を調査・把握し、監査計画を策定するとともに、監査実施の3日前までに、被監査機関に対し監査通知書を交付しなければならない。
第四十二条 監査法第四十二条にいう「特別な事情」には、次のものが含まれる。
(一)緊急事項を処理する場合
(二)被監査機関が重大な法令違反の疑いがある場合
(三)その他の特別な事情
第四十三条 監査担当者は、監査を実施する際、次の規定に従って処理しなければならない。
(一)検査、照会、監督下での棚卸し、照会状の送付等の方法により監査を実施すること
(二)原本、実物の収集、あるいは複写、写真撮影等の方法により証明資料を取得すること
(三)監査事項に関連する会議及び面談の内容を記録するか、または被監査機関に対し会議記録資料の提供を求めること
(四)監査の実施過程及び検証結果を記録すること
第四十四条 監査担当者が関係機関及び個人からの調査により取得した証明資料には、提供者の署名または捺印がなければならない。提供者の署名または捺印を取得できない場合、監査担当者はその理由を明記しなければならない。
第四十五条 監査チームは、監査機関に監査報告書を提出する前に、被監査機関の意見を文書で聴取しなければならない。被監査機関は、監査チームから監査報告書を受領した日から10日以内に、書面による意見を提出しなければならない。10日以内に書面による意見を提出しなかった場合は、異議がないものとみなす。
監査チームは、被監査機関から提出された書面による意見に基づき、状況をさらに確認し、監査チームの監査報告書に必要な修正を加えた上で、被監査機関の書面による意見及びその採用状況とともに、監査機関に提出しなければならない。
第四十六条 監査機関の関連業務機関及び専門機関または担当者が、監査チームの監査報告書及び関連する監査事項について再審査・審理を行った後、監査機関は以下の規定に従って処理を行うものとする。
(一)監査機関の監査報告書を作成する。その内容は、主に、被監査機関の基本状況、監査事項に対する監査評価、監査により判明した問題及び分類別に提示された是正要求、財政収支・財務収支管理業務の改善に関する提言を含む
(二)国家の規定に違反する財政収支・財務収支行為について、法に基づき処理・処罰を行うべきものである場合、法定の職権の範囲内で処理・処罰に関する監査決定を行う
(三)監察機関、司法機関及び関係主管機関・組織への移送による処理・処罰が必要な場合は、法に基づき移送する
第四十七条 監査機関が監査中に国家の利益及び社会の公共の利益を損なう事項を発見したが、その処理・処罰の根拠が不明確である場合は、当該級人民政府及び上級監査機関に報告しなければならない。
第四十八条 被監査組織は、監査是正の主体責任を負い、監査機関が定めた期限に従って是正要求及び監査決定を履行し、規定に従って是正状況を書面で報告しなければならない。納付すべき金銭については、被監査組織は、財政管理体制及び国の関連規定に従い、国庫又は財政専用口座に納付しなければならない。
国務院の各部門、地方の各級人民政府、及び関係主管機関・組織は、総合的な調整を強化し、被監査機関に対し、監査で発見された問題の是正を促さなければならない。普遍的、傾向的、または兆候的な問題については、速やかに是正し、関連制度を確立・整備しなければならない。
監査機関は、被監査機関の是正状況について追跡検査を行い、速やかに審査・認定を行わなければならない。
第四十九条 上級監査機関は、下級監査機関の監査業務に対し、法律に基づき監督を行わなければならない。
下級監査機関が下した監査決定が国の関連規定に違反する場合、上級監査機関は下級監査機関に対し、その変更または取り消しを命ずることができるほか、自ら変更または取り消しの決定を下すこともできる。監査決定が取り消された後、改めて監査決定を下す必要がある場合、上級監査機関は下級監査機関に対し、所定の期限内に改めて監査決定を下すよう命ずることができるほか、自ら監査決定を下すこともできる。
下級監査機関が監査決定を行うべきであるにもかかわらず行わなかった場合、上級監査機関は、下級監査機関に対し、所定の期限内に監査決定を行うよう命ずることができるほか、自ら直接監査決定を行うこともできる。
第五十条 監査機関が特別監査調査を行う際は、調査対象となる地方、部門、機関に対し、特別監査調査に関する書面による通知を提示し、関連する状況を説明しなければならない。当該地方、部門、機関は、調査を受け入れ、事実をありのままに報告し、関連資料を提供しなければならない。
特別監査調査において、被監査組織が国家の規定に違反する財政収支・財務収支行為、またはその他の違法・規定違反行為を行った場合、監査機関は監査法及び本条例の規定に基づき、監査報告書を発行し、監査決定を行うか、または監察機関、司法機関及び関係主管機関・組織に移送して処理・処罰を行い、法に基づき責任を追及することができる。
第五十一条 監査機関は、国の関連規定に従い、監査文書管理制度を確立し、健全化しなければならない。
第五十二条 監査機関が監査文書を送達する場合、直接送達、郵送による送達、またはその他の方法による送達を行うことができる。直接送達の場合、送達受領証に被監査機関が記載した受領日、または立会人が証明した受領日を送達日とする。郵送による送達の場合、郵便受領証に記載された受領日を送達日とする。その他の方法による送達の場合、受領日または受領日を送達日とする。
監査機関の監査文書の種類、内容及び様式は、監査署が定める。
第六章 法的責任
第五十三条 被監査機関が監査法及び本条例の規定に違反し、監査事項に関連する資料の提供を拒否または遅延させた場合、あるいは提供した資料が不実または不完全であった場合、または関連状況の検査、調査、確認を拒否または妨害した場合は、監査機関は是正を命じ、通報による批判を行い、警告を与えることができる。是正を拒む場合、被監査組織に対し5万元以下の罰金を科し、直接責任を負う主管者及びその他の直接責任者に対し、2万元以下の罰金を科することができる。監査機関が法に基づき処分を科すべきであると認める場合は、被監査組織に対し処理の勧告を行うか、または監察機関及び関係主管機関・組織に移送しなければならない。
監査事項に関連するその他の組織・個人が、監査への協力を拒否し、または監査職員が法に基づき職務を執行することを妨害した場合は、監査機関が是正を命じる。
前二項の行為があり、治安管理違反行為を構成する場合は、公安機関が法に基づき治安管理処罰を科す。犯罪を構成する場合は、法に基づき刑事責任を追及する。
第五十四条 同級の各部門(直属機関を含む)及び下級人民政府による予算違反の行為、またはその他の国家規定に違反する財政収支行為に対し、監査機関は法定の職権の範囲内で、法律及び行政法規の規定に基づき、状況に応じて監査法第四十九条に規定する処理措置を講じる。
第五十五条 被監査組織による国家の規定に違反する財務収支行為に対し、監査機関は法定の職権の範囲内で、状況に応じて監査法第四十九条に規定する処理措置を講じ、通報による批判や警告を行うことができる。違法所得がある場合は、当該違法所得を没収し、かつ違法所得の1倍以上5倍以下の罰金を科す。違法所得がない場合は、5万元以下の罰金を科すことができる。直接責任を負う主管者及びその他の直接責任者に対しては、2万元以下の罰金を科すことができる。監査機関が、法に基づき処分を科すべきであると認める場合は、被監査組織に対して処理の勧告を行うか、または監察機関及び関係主管機関・組織に移送しなければならない。犯罪を構成する場合は、法に基づき刑事責任を追及する。
法律、行政法規において、被監査組織による国家規定に違反する財務収支行為の処理・処罰について別段の規定がある場合は、その規定に従う。
第五十六条 監査機関は、相当額の罰金または相当額の違法所得の没収という処罰決定を行う前に、被監査組織及び関係者に聴聞の開催を請求する権利があることを告知しなければならない。相当額の罰金及び相当額の違法所得の具体的な基準は、監査署が定める。
第五十七条 監査機関が提出した処理勧告及び移送事項について、関係主管機関・組織は、法に基づき速やかに決定を行わなければならない。
第五十八条 被監査組織が、監査機関が監査法第十八条、第十九条及び本条例第十九条の規定に基づき監査監督を行い下した監査決定に不服がある場合、当該監査決定の送達日から60日以内に、監査機関の所属する同級人民政府に裁決を申し立てることができる。同級人民政府の裁決は最終決定となる。
監査機関は、監査決定において、被監査組織に対し、裁決を申し立てる方法及び期限を告知しなければならない。
裁決期間中、監査決定の執行は停止されない。ただし、次のいずれかの状況に該当する場合、執行を停止することができる。
(一)監査機関が執行の停止が必要であると認める場合
(二)裁決を受理した人民政府が執行の停止が必要であると認める場合
(三)被監査組織が執行の停止を申請し、裁決を受理した人民政府がその要求が合理的であると認め、執行の停止を決定した場合
裁決は、当該級人民政府の法治部門が処理する。裁決決定は、申立てを受領した日から60日以内に下されなければならない。特別な事情により延長が必要な場合は、政府の法治部門の責任者の承認を経て、適切に延長することができる。その際は、監査機関及び裁決を申し立てた被監査組織に通知しなければならないが、延長期間は30日を超えてはならない。
第五十九条 本条例第五十八条に規定する裁決を請求することができる監査決定を除き、被監査機関が監査機関のその他の監査決定に不服がある場合は、法に基づき行政復議を申請し、または行政訴訟を提起することができる。
監査機関は、監査決定において、被監査機関に対し、行政復議の申請または行政訴訟の提起の手続き及び期限を告知しなければならない。
第六十条 被監査組織が、監査により発覚した問題について是正を拒否し、要求通りに是正を行わず、または虚偽の是正を行った場合、監査機関は是正を命じ、通報による批判を行い、警告を与えることができる。直接責任を負う主管者及びその他の直接責任者について、監査機関が法に基づき処分を与えるべきであると認める場合は、被監査組織に対して処理の勧告を行うか、または監察機関及び関係主管機関・組織に移送しなければならない。犯罪を構成する場合は、法に基づき刑事責任を追及する。
被監査機関が監査決定を執行しない場合、監査機関は期限を定めて執行を命じなければならない。期限を過ぎてもなお執行されない場合、監査機関は人民法院に強制執行を申請することができる。
第六十一条 監査職員が職権を濫用し、私利私欲のために不正を行い、職務を怠り、または知り得た国家機密、業務上の秘密、営業秘密、個人のプライバシー及び個人情報を漏洩し、他人に違法に提供した場合は、法に基づき処分を行う。犯罪を構成する場合は、法に基づき刑事責任を追及する。
監査職員が法令違反または規律違反により取得した財物は、法に基づき追徴、没収または返還・賠償を命じる。
第七章 附 則
第六十二条 本条例において「以上」「以下」という場合は、当該数値を含むものとする。
本条例第五十八条に規定する期間の最終日が法定休日である場合は、当該休日の翌日の最初の業務日を期間満了日とする。監査法及び本条例に規定するその他の期間は業務日をもって計算し、法定休日は含まない。
第六十三条 指導幹部の経済責任監査及び自然資源資産の離任監査は、監査法及び本条例ならびに関連規定に従って実施する。
第六十四条 本条例は、2026年12月1日から施行する。
(中国語原文)
https://www.gov.cn/zhengce/content/202609/content_7081972.htm
