この日本語試訳は中国語文献理解の補助とするために無償で公開しているものです。厳密な解釈・理解は、必ず中国語原文を確認願います。
財政部税務総局の基礎研究企業投資に対する税制優遇政策に関する公告
財政部税務総局公告2022年第32号
企業のイノベーションへの投資拡大を奨励し、我が国の基礎研究の発展を支援するため、現に企業が投資している基礎研究に関する租税政策について以下のように公告する。
一、企業に対して、非営利科学技術研究開発機構（科学技術研究開発機構、以下は科学研究機構と略称する）、高等学校及び基礎研究の支出に用いる政府系自然科学基金へ出資した場合、課税所得額を計算する際に実際の発生額に基づいて税引前に控除することができ、100%税引前に加算控除することができる。
非営利科学研究機構、高等学校に対しては、企業、個人及びその他の組織機構の基礎研究資金収入を受け取った場合、企業所得税を免除する。
二、第一条でいう非営利科学研究機構、高等学校は国家が設立した科学研究機構と高等学校、民営非営利科学研究機構と高等学校を含み、具体的には以下の条件に基づいて確定する。
（一）国が設立した科学研究機構と高等学校とは、財政的資金を利用して設立され、「事業体法人証書」を取得した科学研究機構と公営高等学校を指し、中央と地方に属する科学研究機構と高等学校を含む。
（二）民営非営利科学研究機構と高等学校とは、以下の条件を同時に満たす科学研究機構と高等学校を指す。
1.「民営非企業単位登録管理暫定条例」に基づいて民政部門に登記し、「民営非企業単位（法人）登記証書」を取得している。
2.民営非営利科学研究機構に対して、その「民営非企業単位（法人）登記証書」に記載された業務範囲は科学研究と技術開発、成果の譲渡、科学技術コンサルティングとサービス、科学技術成果評価範囲に属すべきである。業務範囲に対して争議がある場合、税務機関から県級（含む）以上の科学技術行政主管部門に確認を依頼する。
民営非営利高等学校については、教育主管部門が発行した「民営学校学校運営許可証」を取得し、学校の種別が「高等学校」と記載されていなければならない
3.企業所得税非営利団体の免税資格取得を認定されている。
三、第一条にいう政府系自然科学基金とは、国と地方政府が設立した自然科学基金委員会が管理する自然科学基金を指す。
四、第一条でいう基礎研究とは、事物の特性、構造、相互関係を分析することによって、各種の仮説、原理、法則を論述し、検証する活動を指す。具体的には以下の内容に基づいて判断する。
（一）基礎研究はある特定の応用や使用目的を事前に設定せず、主に現象と観察可能な事実の基本原理に関する新しい知識を得るために、既知または最先端の科学問題、あるいは人々が一般的に興味を持っているある広範な分野に対して、将来の広範な応用を目指している。
（二）基礎研究は二つの種類に細分化することができ、一つは自由探索性基礎研究であり、すなわち知識を増進し、経済や社会的利益を追求せず、実際の問題への応用を積極的に求める或いは、成果を応用担当部門に移管する事をしない。二つ目は、現在知られている問題や将来発見される可能性のある問題の解決を模索するための基礎を築くことを目的とした、目標指向（方向性）基礎研究である。
（三）基礎研究成果は通常、新原理、新理論、新法則または新知識として表現され、論文、著作、研究報告等の形式を主とする。同時に、基礎研究は探索性が強く、失敗のリスクがあり、論文、著作、研究報告等も試行錯誤や証明書偽造等の成果としても体現することが可能である。
上記の基礎研究には、海外で展開されている研究は含まれず、社会科学、芸術、または人文学方面の研究も含まれていない。
五、企業出資基礎研究は関連協議又は契約を締結し、協議又は契約の中で基礎研究分野に資金を使用することを明確にしなければならない。
六、企業と非営利科学研究機構、高等学校と政府系自然科学基金の管理部門は、関連資料として企業出資協議、出資契約、関連手形等を含み保存し、出資協議、出資契約と出資手形には出資側、受取側、出資用途（基礎研究に用いることを明記）、出資金額等の情報を含めて保存すべきである。
七、非営利科学研究機構、高等学校及び政府系自然科学基金管理部門は、企業が基礎研究に投入する資金管理を着実に行い、監督メカニズムを確立し、健全化し、資金が基礎研究に使用されることを確保し、資金の使用効率を高めるべきである。
八、本公告は2022年1月1日から執行する。
ここに公告する。
財政部税務総局
2022年9月30日
（中国語原文）
http://www.chinatax.gov.cn/chinatax/n362/c5181927/content.html