210412_中華人民共和国輸入食品海外生産企業登録管理規定(日本語試訳)

この日本語試訳は中国語文献理解の補助とするために無償で公開しているものです。厳密な解釈・理解は、必ず中国語原文を確認願います。

税関総署第248号令(「中華人民共和国輸入食品海外生産企業登録管理規定」の公布に関する令)

署令[2020]248号

「中華人民共和国輸入食品海外生産企業登録管理規定」は2021年3月12日に税関総署の署務会議で審議され、ここに公布され、2022年1月1日から実施される。2012年3月22日に公布された元の国家品質監督検査検疫総局令第145号は、2018年11月23日税関総署令第243号により改正された「輸入食品海外生産企業登録管理規定」に基づき同時に廃止される。

署長倪岳峰
2021年4月12日

中華人民共和国輸入食品海外生産企業登録管理規定

第一章 総則

第一条 輸入食品海外生産企業の登録管理を強化するため、「中華人民共和国食品安全法」及びその実施条例、「中華人民共和国輸出入商品検査法」及びその実施条例、「中華人民共和国出入国動植物検疫法」及びその実施条例、「国務院食品等製品安全監督管理強化に関する特別規定」等の法律、行政法規の規定に基づき、本規定を制定する。

第二条 中国国内に食品を輸出する海外生産、加工、貯蔵企業(以下、輸入食品海外生産企業と総称する)の登録管理には、この規定を適用する。
前項で規定した輸入食品海外生産企業は、食品添加剤、食品関連製品の生産、加工、貯蔵企業を含まない。

第三条 税関総署は輸入食品海外生産企業の登録管理を統一して担当する。

第四条 輸入食品海外生産企業は、税関総署に登録されなければならない。

第二章 登録条件と手順

第五条 輸入食品海外生産企業登録条件
(一)所在国(地区)の食品安全管理体系が、税関総署の等価性評価、審査を通過している。
(二)所在国(地区)の主管当局の批准を経て設立し、かつその有効な監督管理の下にある。
(三)有効な食品安全衛生管理と防護体系を確立し、所在国(地域)で合法的に生産し輸出され、中国国内に輸出される食品は中国の関連法律法規と食品安全国家基準に適合することを保証されている。
(四)税関総署と所在国(地区)主管当局が合意した関連検査検疫要求に適合する。

第六条 輸入食品海外生産企業の登録方法は、所在国(地区)の主管当局の推薦登録と企業の申請登録を含む。
税関総署は食品の原料原産地、生産加工プロセス、食品安全履歴データ、消費者群、食べ方等の要素の分析に基づいて、国際的慣例と結合し輸入食品海外生産企業の登録方法と申請資料を確定する。
リスク分析または証拠により、ある種類の食品のリスクが発生変化した場合、税関総署は該当食品の海外生産企業の登録方法と申請資料を調整することができる。

第七条 下記食品の海外生産企業は所在国(地区)の主管当局が税関総署に推薦登録する。肉と肉製品、動物の腸、水産物、乳製品、つばめの巣とつばめの巣の製品、蜂製品、卵と卵製品、食用油脂と油料、餡を包んだもの麺類、食用穀物、穀物製粉工業製品と麦芽、鮮度保持と脱水野菜及び乾燥豆、調味料、ナッツ及び種子類、ドライフルーツ、焙煎していないコーヒー豆とカカオ豆、特殊な食事食品、健康食品。

第八条 所在国(地区)の主管当局は推薦登録する企業に対して審査を行い、登録条件に合致することを確認した後、税関総署に推薦登録し、以下の申請資料を提出しなければならない。
(一)所在国(地区)主管当局の推薦状
(二)企業リストと企業登録申請書
(三)企業身分証明書、所在国(地区)主管当局が発行した営業許可書等
(四)所在国(地区)の主管当局により推薦される企業が本規定の要求に合致する声明
(五)所在国(地区)の主管当局が関連企業に対して監査検査を行う審査報告書
必要な際、税関総署は企業の食品安全衛生及び防護体系書類の提供を要求できる。例えば、企業の工場区、作業場、冷凍庫の平面図、及びプロセスフロー図等である。

第九条 本規定の第七条に掲げる食品以外の食品の海外生産企業は、自らまたは代理人に委託して税関総署に登録申請を提出し、次の申請資料を提出しなければならない。
(一)企業登録申請書
(二)企業身分証明書、所在国(地区)主管当局が発行した営業許可書等
(三)企業が本規定の要求に合致すると承諾した声明。

第十条 企業登録申請書の内容は、企業名、所在国(地域)、生産場所住所、法定代表者、連絡先、連絡方法、所在国(地区)主管当局が承認した登録番号、登録申請食品の種類、生産類型、生産能力等の情報を含まなければならない。

第十一条 登録申請書類は中国語或いは英語で提出しなければならない。関係国(地域)と中国は登録方法と申請資料について別途約定がある場合、双方の約定に従い執行する。

第十二条 所在国(地区)の主管当局或いは輸入食品海外生産企業は提出資料の真実性、完全性、合法性に対して責任を負わなければならない。

第十三条 税関総署は自らまたは関連機関に審査チームを組織し、書面検査、ビデオ検査、現場検査等の形式とその組合せを通じて、登録申請した輸入食品海外生産企業に評価審査を実施する。審査チームは2名以上の評価審査員で構成される。
輸入食品海外生産企業及び所在国(地区)の主管当局は上記の評価審査業務の展開に協力しなければならない。

第十四条 税関総署は評価審査状況に基づき、要求に適合する輸入食品海外生産企業に登録し、中国で登録番号を与え、書面で所在国(地区)の主管当局或いは輸入食品海外生産企業に通知する。要求に適合しない輸入食品海外生産企業には登録を与えず、書面で所在国(地区)の主管当局或いは輸入食品海外生産記号に通知する。

第十五条 登録された企業が中国国内に食品を輸出する場合は、食品の内、外部の包装上に中国の登録番号或いは所在国(地区)の主管当局が承認した登録番号を表示しなければならない。

第十六条 輸入食品海外生産企業の登録有効期間は5年とする。
税関総署は輸入食品海外生産企業に登録する際、登録の有効期間の開始日から終了日を確定しなければならない。

第十七条 税関総署は登録された輸入食品海外生産企業リストをまとめて公表する。

第三章 登録管理

第十八条 税関総署は自ら或いは関連機構に審査チームの組織を委託し、輸入食品海外生産企業が登録条件に引き続き適合しているかどうかの確認を行う。審査チームは2名以上の評価審査員で構成される。

第十九条 登録有効期間内に輸入食品海外生産企業の登録情報に変化が発生した場合、登録申請経路を通じて、税関総署に変更申請を提出し、次の書類を提出しなければならない。
(一)登録事項変更情報対照表
(二)変更情報に関する証明資料
税関総署は評価後、変更できると判断した場合、変更する。
生産場所の移転、法定代表者の変更或いは所在国(地域)から付与された登録番号が変更された場合は、改めて登録を申請しなければならず、中国の登録番号は自動的に失効する。

第二十条 輸入食品海外生産企業は継続して登録する必要がある場合、登録有効期限が満了する前の三ヶ月から六ヶ月以内に、登録申請経路を通じて、税関総署に継続登録申請を提出しなければならない。
継続登録申請資料は以下を含む。
(一)継続登録申請書
(二)継続的に登録条件に合致すると承諾した声明
税関総署は登録条件に合致する企業に対して登録を継続し、登録有効期限を5年間延長する。

第二十一条 輸入食品海外生産企業に下記の状況がある場合、税関総署はその登録を取り消し、所在国(地区)の主管当局或いは輸入食品海外生産企業に通知し、公布する。
(一)規定に従い継続登録を申請していない場合
(二)所在国(地区)の主管当局或いは輸入食品海外生産企業が自ら取り消しを申請した場合
(三)本規定の第五条第(二)項の要求に適合していない場合

第二十二条 輸入食品海外生産企業の所在国(地区)の主管当局は、登録済み企業に対して有効な監督・管理を実施し、登録条件に適合していないことを発見した場合は、直ちに統制措置を講じ、関連企業の中国への食品の輸出を停止し、是正が登録条件に合致するまで改善しなければならない。
輸入食品海外生産企業が自ら登録条件に合致しないことを発見した場合、自発的に中国への食品の輸出を一時停止し、直ちに改善措置を取り、登録条件に適合するまで改善しなければならない。

第二十三条 税関総署は輸入食品海外生産企業が登録条件に適合していないことを発見した場合、規定の期限内に改善を命じ、改善期間中に関連企業の食品の輸入を停止させなければならない。
所在国(地区)の主管当局が推薦登録した企業が輸入を一時停止された場合、主管当局は関連企業が規定期限内に改善が完了することを監督し、税関総署に書面修正報告と登録条件に合致する書面声明を提出しなければならない。
自己或いは代理人に登録申請を委託した企業が輸入を一時停止された場合、規定の期限内に改善を完了させ、税関総署に書面による改善報告書と登録条件に合致する書面声明を提出しなければならない。
税関総署は企業の改善状況を審査し、審査に合格した場合、関連企業の食品輸入を回復しなければならない。

第二十四条 既に登録されている輸入食品海外生産企業に下記の状況の一つがある場合、税関総署はその登録を取り消して公告する。
(一)企業自身の原因で輸入食品に重大な食品安全事故が発生した場合
(二)中国国内に輸出された食品において、入国検査検疫中に食品安全問題が発見され、その状況が重大な場合
(三)企業の食品安全衛生管理に重大な問題があり、中国国内に輸出する食品が安全衛生条件に適合すると保証できない場合
(四)改善後も登録条件に合致しない場合
(五)虚偽の資料を提供し、関連状況を隠蔽した場合
(六)税関総署に協力を拒否し、再検査と事故調査を行うことを拒否した場合
(七)賃借、貸与、譲渡、転売、登録番号を偽ったもの。

第四章 付則

第二十五条 国際組織或いは中国国内に食品を輸出している国(地域)の主管当局に疫病の通報を行い、或いは関連食品が入国検査検疫中に疫病状況、公衆衛生事件等の重大な問題が発生した場合、税関総署は当該国(地域)の関連食品の輸入停止を公告する。この期間中、当該国(地域)の関連食品生産企業の登録申請を受け付けない。

第二十六条 この規定中に所在する国(地区)の主管当局は、輸入食品海外生産企業の所在国(地区)において、食品生産企業の安全衛生監督を担当する政府部門を指す。

第二十七条 本規定は税関総署が解釈を担当する。

第二十八条 本規定は2022年1月1日から施行する。2012年3月22日に公布された元の国家品質監督検査検疫総局令第145号は、2018年11月23日税関総署令第243号により改正された「輸入食品海外生産企業登録管理規定」に基づき同時に廃止する・

(中国語原文)
http://www.customs.gov.cn/customs/302249/302266/302267/3625372/index.html